2007年7月開講! 一眼レフ初心者向けの写真教室 申し込み受け付け中!
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 新疆ウイグル自治区では、地域によって多少の違いはあれ、大抵どの都市でも中心部付近には様々な民族が混在している。おそらく、そこに日本人がいても外見上はそれだけで目立つということはあまりないだろう。日本人の顔立ちや体格が漢民族に似ているので、溶け込んでしまえるのである。

 ところが、漢民族がほとんど足を踏み入れることのないウイグル族居住区の路地裏や農村だと、事情は違ってくる。
 ウイグル族の人からすれば、日本人の私の顔は一見しただけでは漢民族と区別しづらい。そのため、私が日本人であることをわかってもらえるまでは、そうしたエリアでは「漢民族がここへ何しに来た」という冷たい視線を浴びることも少なくなかった。
 ウイグル族をはじめとする新疆ウイグル自治区の少数民族の人々が、一般的に漢民族に対して良い感情を持っていないことは否定できないだろう。新疆を旅していると、日本人である自分は漢民族に風貌が似ているがゆえに、それを様々な場所で実感することになるのである。

 そんな事情もあって冷たい視線を少しくらい浴びることなどこれまで新疆の他の場所で経験済みだったし、あまり気にもとめなくなっていた。さらにウイグル語で「私は日本人です」と言いさえすれば、周囲の人々の態度が変わって笑顔で接してくれ、食事をごちそうになることも一度や二度ではなかった。

 ところがヤルカンドでは、ウイグル族のバザールのあたりまで行っても、私は誰にも「メン、ハンズーアマス。メン、ヤポンルック(=私は漢民族ではありません。私は日本人です)」と言えずにいた。ウイグル族の人々から私に向けられる視線が、これまで経験したものよりも冷たく感じられ、誰かに話しかけるタイミングを見つけられなかったのである。

 突き刺すような視線というのはこういうものなのか、と思うほどだった。
 誰か1人に話しかけ、自分が漢民族でないことをわかってもらえさえすれば、それで状況は変わる。それを経験済みだったのに、そうするきっかけがどうしてもつかめなかった。バザールの群集の中で「メン、ハンズーアマス。メン、ヤポンルック」とウイグル語で大声を出して叫んでしまえばどんなに楽だろうとも思った。

 「厳しいな、この街は」
 それが私のヤルカンドに対する偽らざる第一印象だった。自分の第一印象など、浅はかなもので、たいして気にすることでもないと自分に言い聞かせながらも、バザールにはどうしても長居する気になれなかった。
 私は来た道を戻り、宿のあるバスターミナル方面へ、とぼとぼと歩き始めた。

Vol.64へ続く)

>> お知らせ(秋野深の作品掲載や活動など)

 秋野深による、一眼レフ初心者向けの写真教室『はじめての一眼レフ 〜 シャッタースピードと絞りの基本をマスター 〜』の申し込み受け付けを始めました。
 「一眼レフカメラを持っているけど、いつもオート設定で撮影・・・」「シャッタースピードや絞りを自分で変えて撮ってみたいけどよくわからない・・・」そんな一眼レフ初心者のために、テーマを「露出」「シャッタースピード」「絞り」に絞った写真教室です。これらを使いこなせるようになると表現の幅はぐっと広がり、「こんなふうに撮りたい」という意欲も出てきます。
 サンプル写真としてご紹介するのは、秋野深が世界各地で撮影した写真です。旅や撮影のエピソードも合わせてお楽しみいただけます。

 日程:2007年7月21日〜8月5日(全3回)
 場所:東京外国語大学本郷サテライト(東京・御茶ノ水)

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 2007年度より朝日カルチャーセンター横浜校にて『秋野深のシルクロード写真紀行』が開講されます

 朝日カルチャーセンター横浜校にて、秋野の作品を紹介しながら旅や撮影のエピソードをお話しする講座が開講されます。
2007年6月23日(土) 秋野深のシルクロード写真紀行 イラン編  詳細・お申し込み画面へ


 NHKスペシャル『新シルクロード第2部』番組宣伝用ハガキに作品採用

 2007年4月より放映スタート予定のNHKスペシャル『新シルクロード第2部』(7回シリーズ)の番組宣伝用ハガキに、イランで撮影した作品が採用されています。

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>> 秋野深(あきの・じん)について
 1970年生まれ。福岡県出身。会社員生活を経て、現在はフリーランスの写真家・紀行作家。アメリカとアジア(シルクロード、イスラム圏、東南アジア)を主なフィールドとして、自然風景、建築物、人々の生活や文化を撮り続け、雑誌やウェブでは旅のフォトエッセイの連載も手掛けている。
 2006年より、アメリカ・インディアナ大学研究所を中心とする国際的な芸術と科学の研究・展示プロジェクト「Accuracy & Aesthetics」のオフィシャルフォトグラファーとして、5年にわたって世界5大陸の10都市を訪問・撮影予定。
 ニューヨークアートギャラリー「Renee Fotouhi Fine Art」への作品登録、ナショナルジオグラフィック・WWF(世界自然保護基金)の共同制作ウェブサイトへの写真提供をはじめ、作品は海外の媒体でも紹介されている。
 『イラン・思考の旅』で、第1回文学メルマ新人賞紀行文部門大賞を受賞。アメリカで開催された「インターナショナル・フォトグラフィー・アワード」の2004、2005、2006のプロフェッショナル・ネイチャー/ランドスケープ部門で「オーナブルメンション」賞を3年連続受賞。
 ⇒ 活動や作品の詳細については、Jin Akino Photography をご覧ください。
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